結婚する前から、子どもが生まれてしばらく
絵を描く仕事をしていました。
家で、コツコツできる仕事。
10年ほど続けて、いちばん長続きしたので
仕事としては合っていたのかもしれません。
けれど、仕事で絵を描くようになってから、
「 絵を描くこと = 仕事 」になってしまい
仕事以外で描くことは全くなくなりました。
美術館やギャラリーで絵を見るときも、
絵を楽しむというより、勉強しているという感じで
ものすごく疲れてしまうように。。
そして、子どもが生まれて、育児と家事でめいいいっぱいになり
「もう続けられない・・」と
イラストレーターをやめる決心をしました。
だんだんつらくなってやめたかった仕事でも、
やめると決めるのには、葛藤がありました。
とくに取り柄がなかった自分に、
一生懸命絵を描くという機会があることは
とても大事なことに思えていました。
自分にできることが、なくなってしまう。。
という不安がどこかにありました。
けれど、もうやめる!と決めて、
何にもなくなったときに感じたのは、
さみしさよりも開放感でした。
毎日、家を整えたり、ごはんをつくったり、庭仕事をしたり。
誰かから評価されることなく、ただ生活をする。
それがとても心地よくて、
夫にも娘にもちょっとずつ余裕が持てるようになりました。
( それまでは、自分の中が自分でいっぱいだったと思う )
そして、子どもの頃の自分の夢がふっと浮かんできました。
「 小さな家で、本を読んだり、絵を描いたり、花を育てたりして、
のんびり暮らしたいなぁ。。」と思っていたこと。
そして、それが今ほとんど叶っていたこと。
子どもだった自分は、自分の本当にほしいものを知っていたんだ。
それに気づいて、一人で感動しました。
私は、こうして暮らしていこう。
そうしたら、ある日きゅうに絵を描きたくなり、
それから空いた時間に、ときどき描くようになりました。
好きなときに、好きなものを描くたのしさ。
もう一度、絵に会えたような気持ち。
今描きたいと思いうのは、娘や家族の絵ばかりです。
こうして家に飾るのが、ちょうどいいなと感じてます。
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