独身時代の20代後半から30代前半まで、
東京でフリーランスのイラストレーターをしながら
一人暮らしをしていました。
(途中、2年ほど同棲期間もありましたが。。)
月によって、仕事量はバラバラで、
ギャランティーも、依頼主によってさまざま。
収入は、月によって、
10万〜60万円と、大きく差が開いていました。
少ない月は、この先やっていけるか不安になり、
多い月は、ただただ仕事に追われ、生活はみだれていく。。
(身の回りの世話をしてくれる奥さんがほしいー!と思うほど)
とくに忙しい時期、
肌は荒れ、心も満たされず、
ちょっと時間ができると、
買いものや、スイーツでストレスを発散したり、
イラストレーター仲間に愚痴を聞いてもらったり。。
憧れていた生活とはほど遠く、
いったい、何をやっているんだか。。
気持ちの安定しない時期が続きました。
そんなモヤモヤとしていたころ、
ともかく支出だけでも計画的にできないものかと
家計簿をつけてみることにしました。
無印良品のノートから始まり、この10年はツバメノートを使用中。厚いので7年ほど使えます。
どこで、何に、いくら使ったか。
毎日書いて、月末に集計して、
何ヶ月か、たまったものを眺めてみると
そのときの感情が、客観的に見えてくる。
多忙な時期は、それなりの収入になるため、
私だって、それなりのお金を使ってもいいんだ!
と変な欲が出だす。
ちょっと高そうなバッグやアクセサリーを買い、
家に帰るとそれに見合う服や靴がないので、
次はまた、それらを買いに行く。
けれど、そろったところで、その姿で行きたい場所がない。。
家計簿と一緒に、
ピカピカのまま仕舞われたブランドのバックを見て、
いったい、何をしているんだろう、
なんのために働いているのか、
もう一度、じっくり考えました。
一生懸命働いて得たお金は、あっとゆう間に消えて行き
手元に残るのは、身の丈以上のものばかり。
心のブレが大きければ大きいほど、
使いこなせないような、大きなものを求める自分。
家計簿の数字が、
そんな感情を、冷ややかに教えてくれる。
見たくないもののフタを開けてくれる。
家計簿は、そんな自分を知るための記録にもなりました。