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いつもの ごはんと、日々の あれこれ

失恋のあと、欲望を 断捨離する

 

・・12年前

 

Aさんへの 淡い恋心が

はかなく 散ったあと、

数ヶ月 途方に暮れていた

 

その当時、私は

東京のアパートに

一人で 暮らし、

絵の仕事をしていた

 

絵を描くのは

嫌いではなかったけれど、

ずっと こんな

生活を続けるのは

むずかしいと感じていた

 

家に ずっとこもったまま、

誰とも 会わない日も

よくあった

 

 

隣りの町に 住んでいた

Tちゃんには、いつも

話を 聞いてもらっていた

 

Tちゃんは、学生時代から

ずっと一緒にいた人と 結婚して、

穏やかな生活を 送っていた

 

私は そんな生活に

憧れていた

 

 

 

ある日、Tちゃんが

ゲームをしようと言って、

白い紙を 小さく切って

私に 手渡した

 

そして、鉛筆を出して

ここに どんな人と結婚したいか、

一つずつ 書いて、と 言った

 

結婚相談所に来たみたいに、

とにかく 好きなように

好きなだけ 書く

 

そう言われて、

私は 本当に 好きなように

好きなだけ 書いた

 

そして

書いた紙を

まとめて 箱に入れた後、

ここから 一枚ずつ 引いて、

と Tちゃんは 言った

  

私は 占いでもしてるようで、

ちょっと 楽しくなってきた

 

一枚 引くごとに

手元の一枚と 見比べて

どちらが 大事か、

大事な方を 手元に残して

あとは さよならする

 

それを 最後の紙が

なくなるまで 繰り返す

 

そうして

手元に 最後の紙が残ったとき、

そこに書いてあるものが

いちばん 自分の

求めているものだと、

Tちゃんは 言った

 

そんな とても

シンプルなゲームだった

 

 

そうして、

たくさんの紙と

さよならして、

私の手元に

最後に 残った紙に

書いてあったのは、

 

「 愛嬌 」

 

という 言葉だった 

 

私は、自分で びっくりした

 

自分の好きなタイプが、

愛嬌のある人だと

それまで 思ってもみなかった

 

山のように 積もった

欲望の中から、

本当の自分の深層心理が

出てきたようで、

びっくりした

 

思えば、Aさんにも

愛嬌があったし、

その前に 一緒にいた人にも

やっぱり 愛嬌があった

 

好きだった人の

そんな様子を 思い出すと、

今でも あったかい気持ちになる 

 

私は、自分があったかい

気持ちになる人と

一緒にいたかったんだ、

と 知った

 

 

そして、

「 愛嬌 」の紙を抜いて

もう一度、同じ ゲームをした

 

そうして

次に 残ったのは、

 

「 普通の暮らしが

   一緒に できる人 」だった

 

 

Aさんを 好きになる前に

好きだった人とは、

しばらく 一緒に住んだけれど

あまり 生活に関心のない人だった

 

一緒にいて、それが

とても つらかったことを

思い出す

 

 

とても 単純な

ゲームで、

自分の中の

いろんな 思いを知った

 

 

Tちゃんは、

愛嬌があって

普通の生活ができる人なら

きっと たくさんいるよ、

と 私に 言ってくれた

 

 

このなんでもない ゲームで、

頭の中が 断捨離したように

すっきりして、

帰り道

私は ずいぶん

元気になっていた

 

 

 ・ ・ ・ 

 

 

昨日に続き、

昔の思い出を 読んでいただいて

どうも ありがとうございます

 

ここに こうして書くことで、

頭の中が また すっきり

整頓されていく 気がします。。^^

 

日々、七転び八起きです

 

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