実家の タロー
（柴犬・オス・１４才半）に
腫瘍ができて、
今日 手術することになりました
ひと月ほど 前から
口のまわりに できていたのが
どんどん 大きくなってきて、
このままでは
ものも 食べられなくなる
・・と 獣医さんから言われ、
母は 手術を決めたようです
高齢のため、
手術をしても
その後 どうなるか
分からない、と言われ・・
もし 体がもたないようなら、
そのときは 諦めて
体にできるだけ 負担がないように
楽にしてあげて下さい
・・と 言うと、
獣医さんも ホッとされたみたい
高齢の 手術は、
犬にとっても
獣医さんにとっても
大変なんだろう。。
タローの話を 聞きながら、
ぷぅこが 高齢になったときや
自分が そうなったときのことを
ぼんやり 考えた
・ ・
結婚して すぐ、
生理痛がひどくて
婦人科で 調べてもらったことがあった
検査の結果、
子宮に腫瘍があると 言われ、
良性かどうか 別の病院で
診てもらうことになった
結果次第で、
この先 どうなるか
分からない
自分の人生は
そう長くはないのかもしれないと、
そのとき 少し覚悟した
結果が出るまでの 数日間
一人で いろんなことを想像した
そのころ
海の近くに 住んでいて、
それまでは 気が向いたときに
行くくらいだったけれど、
そのときは 一人で 何度も
見に行った
海の波を 見ていると、
なんとなく 落ち着いた
そこで 知らない人たちが
楽しそうに 遊んでいるのを
眺めていると、
なぜだか ホッとした
自分に 何があっても
世の中は 変わらず
回っていることに、
安心したのかもしれない
ある夜、
夕はんを食べたあと
夫と 一緒に 夜の海を
見に行ったことがあった
砂浜に 二人で並んで
座っていると、
一人のときとは 違う
思いが 込み上げてきた
結婚して、まだ
数ヶ月しか経っていないのに、
夫に 何か 大きな荷物を
背負わせてしまったような気がして
申し訳なくなった
結果は まだ
分からないけれど、
残される方の 気持ちを
考えると 泣けてきた
大変なのは 自分ではなく、
夫なのかもしれない と思った
数日後、結果が出て
良性と分かった
そのことを
報告したときの
ホッとした 夫の顔を、
ずっと 忘れないと思う
・ ・
３０歳の頃、大好きだった
祖母が ８９歳で亡くなった
小さな頃から
ずっと 一緒だったので、
しばらく 自分の一部が
なくなったような
大きな 喪失感があった
そのとき 自分にとって
いちばんの 救いになったのは、
最後まで 祖母らしく
幸せだったんだろうなぁ
と 思えたこと
誰の世話にもならず
ピンピンコロリと逝きたいと
ずっと 言っていて、
本当に その通りになった
祖母は 連れ子として育ち、
ずっと 家族に
尽くした 人生だった
いつも、自分のことは後回しで
家族の世話ばかりしていた
それを、最後まで 貫いた
人から 見えれば、
大変な人生だったのかも
しれないけれど、
祖母にとっては
大往生 だったんじゃないだろうか
そんな風に思えたとき、
悲しみが ようやく
少しずつ 癒えていった
泣いていたのは、
亡くなった 祖母のためでなく
自分のためだったんだなぁ
と 思った
私も、最後は
周りの人たちから
まぁまぁ 満足してたんじゃないと
思ってもらえるように、
生きていこうと思った
・ ・
佐野洋子さんの
エッセイを読んでいたら・・
残された人が
嘆き悲しまないように、
いなくなって 清々したと思えるくらい
嫌な ばーさんになってやる、
と 書いてあった
洋子さんは、
本当に 強い人だと思う
死は いつ訪れるか
分からないけれど・・
自分にも 残された人にも
気持ちが ずるずると
残らないように、
その日その日を 大事に
生きるしかないんだろうなぁ
と 思う
・ ・ ・
ご覧いただき
どうも ありがとうございます＾＾
ある日の
タローと メイちゃん
