庭に出て、ふと気づけば、
芽は伸び、葉は茂り、花が咲いている。
ただただ静かに耐えていた冬を思うと、
この時期の庭の変化は、目まぐるしい。
この何日かで咲き出した、コデマリ。
オオデマリも、葉の間でひっそりと。
日陰で青々と茂る、ホスタ と カシワバアジサイ。
にょきっと育つ、アスパラ。
可憐なピンクの花を咲かせる、クレマチス・ローズバッド。
鶏たちに、根をほじられながらも咲く、アジュガ。
ちょうどいい場所を見つけた植物は、
手をかけなくても、
自分のちょうどいい時期を見つけて、
すくすくと育つ。
場所とタイミングを見つければ、
ちゃんと育っていくんだなぁと思う。
娘も小学校に入って、ちょっとずつ手が離れてきた。
ちょっとずつだけど、その距離は日に日に長くなる気がする。
自分にちょうどいい場所を見つけて、
タイミングを見計らえば、
娘もなんとかなるだろう。
自分だって、きっとそうだろう。
そう思うと、
少しずつ、もやもやが消える。
庭をぼんやり眺めていると、
いろんな気持ちを映してくれる。
そして、蜘蛛の巣みたいに引っかってくるもやもやを、
えいっ!と払いのける。