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いつもの ごはんと、日々の あれこれ

広くなった部屋で、“人にはどれだけの土地がいるか” 考える

 

クリスマスかざりを片付けると

家の中がきゅうに広くなった

 

ツリーを出したときは

ワクワクして、

片付けるときは

ホッとする

 

ものを出したり片付けたり、

あっちへやったり

こっちへやったりしながら、

気持ちも一緒に動いてる

 

 

・ ・ ・

 

 

広くなった部屋のコタツで、

本を読む

 

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写真家で、建築や歴史、宗教にも深い

杉本博司さんの『苔のむすまで』

 

“人にはどれだけの土地がいるか”

という章から始まる本です

 

 

ニューヨークに住む杉本さんは、あの日、

ワールドトレードセンターが崩壊するのを

目の当たりにして、

呆然としながらも、

凄まじい喪失感と

あらゆるものが燃えていく匂いをかぎ、

平安の乱世を描いた方丈記を思い出す

 

 

ゆく河の流れは絶えずして、

しかも、もとの水にあらず。

よどみに浮かぶうたかたは、

かつ消えかつ結びて、

久しくとどまりたる例なし。

世の中にある人と栖と、

またかくのごとし

 

 

 

 

そして、ニューヨークという

土地のなりたちのこと

 

インディアンとの物品交換で、

オランダ人に渡ったとされる

マンハッタン島

( 当時のインディアンに

    土地の所有意識があったかは疑わしい )

 

ウォール街のあたりには

インディアンからの

襲撃を防ぐための城壁があり、

当時の人口は、約300人

 

その後、英蘭戦争の末

イギリスの手へと渡り、

ニューヨークと名付けられる

 

それから、20世紀に入り、

この1マイル四方の土地に

世界中の資本が集まるようになる

 

建築は空へ空へと伸びて、

この都市の現象は、

世界中の都市へと広がる

 

信仰の一つの表現とされていた

建物の装飾は、

その対象を無くし

どんどん削ぎ落とされていく

 

そして、大量生産の時代へと突入する

 

 

 

読み終えたところで、

人に必要な土地の大きさと

必要なものは、

一つの数字であらわされるものではなく

それぞれの感覚の中で感じるしかない

ということなのだと

あらためて思う

 

とても感覚的なものだから

そのときどきで、きっと

大きくなったり小さくなったり

増えたり減ったりもする

 

そんな中で、自分の中の

ずっと変わらないものってなんだろうと

いつもなんとなく 考えているように思う

 

 

・ ・ ・

 

 

広くなった部屋で、

なわとびをして遊ぶ娘

 

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家が人に合わせるのか

人が家に合わせるのかわからないけれど

 

今のところ、3人で暮らすのに

ちょうどいいサイズの家だなぁ、

と思って住んでいます 

 

 

 

苔のむすまで

苔のむすまで

 

 

 

 

  

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