days

いつもの ごはんと、日々の あれこれ

すっかり なくなってしまった場所と、朝から 一人で泣いてしまったこと

 

朝、ホーホケキョの声で

目が覚める

 

庭を見たら、鶯がいて

どこかへ 飛んでいった

 

前より だいぶ鳴くのが

上手になっている

 

目が覚める 直前まで

夢を見ていて、

夫の転職で 引っ越した先の社宅が

あまりにも粗末で

これから どうやって暮らしていくのか

夫と 腕を組んで 唸っていたところで、

話が プッツリと終わってしまった

 

目が覚めると

いつもの家の中で ホッとして、

夫は 食後のコーヒーを

飲んでいるところだった

 

この家は 自分が小さなころから

ずっと 住みたいと思い描いていた家で、

今の暮らしも ずっとそうしたいと思っていた

暮らしなのかもしれないなぁと思った

 

 

・ ・

 

 

昨日は、娘と皮膚科へ

 

背中にできた

思春期のニキビを、

女医さんに

見てもらいに行った

 

私も 小さなころは

アトピーがひどくて

皮膚科には 随分お世話になった

 

結局、薬だけでは 治るはずもなく

食生活や生活習慣を改めるのが

いちばんと気付いてから、

ほとんど 行くことがなくなった

 

娘のニキビも 思春期を過ぎれば

自然と 治るんだろうけれど、

(夫がそうだったらしいので)

人目を気にして

少しでも 早く治したい

気持ちもよくわかる

 

 

私が 小さなころ通った

皮膚科は、家から近くて

歩いて5分くらいだった

 

思い返せば、そのころ

近所に 小さな商店が

たくさんあった

 

八百屋、駄菓子屋、

和菓子屋にはじまり、

お茶屋、理髪店、畳屋、障子屋、

電気屋、文具店、花屋、本屋、貸本屋、

荒物屋、写真館、雑貨屋、風呂屋、

衣料品店、化粧品店と。。

 

10分くらい歩けば、

生活に 必要なものが

ほとんど 手に入って、

それぞれ 専門家のような店主さんが

店を切り盛りしていた

 

小さかった 私にも

よく行く 馴染みの店が

いくつかあって、

○○さんちの子だねと

お店の人が 気前よく

オマケしてくれることもあった

 

そのうち

中学を卒業するころ、

郊外に ショッピングモールができて

山や 畑や 田んぼに

新しい住宅地ができて、

そういうお店は

ちょっとずつ 減っていった

 

そうして、それから

三十年も経った 今では、

片手で ほんの数えられる

くらいになってしまった

 

実家に帰るたび

近所を散歩するけれど、

知っている人どころか

人と会うこと自体、

ほとんどない

 

犬の散歩をする人や

ジョギングや ウォーキングする人のほか、

ほとんど 誰も

外を 歩いていない

 

若い人も 歳をとった人も

移動は ほとんど車で、

道で 誰かにばったりなんてことは

すっかり なくなってしまった

 

自分の 生まれた場所だけれど

なんとなく 疎外感があって、

今 住んでいる

金沢の家に帰ってくると

いつも ホッとする

 

 

能登から 金沢へ避難してきた

人たちの話を聞いていると、

街の便利さに 慣れてしまって

もう 能登の暮らしには戻れない、

と言う人と・・

 

ここには

今まで 続けてきた

暮らしがないから、

どうしても 能登に戻りたいと

願っている人

 

それから、

その二つの気持ちの間を

行ったり来たりしてる人がいて、

もしかしたら そういう人が

いちばん 多いのかもしれない

 

輪島から 避難して

娘のクラスに転校してきた子は

すぐに みんなに馴染んでいたけれど、

たまに 地震の話を

ポツリとしていたらしい

 

いつも 行っていたお店も

いつも 挨拶していた

近所のおばあちゃんも、

いっぺんに ぜーんぶ

なくなっちゃったんだと

 

そんな話をしながら、

おどけた風に エーンと

泣きまねをしていたらしい

 

その様子を見ていた

クラスの子たちは、

その子のおどけた様子が

可笑しくて 笑ったり、

何も言えず だた静かに

聞いていたりと、

いろいろだったらしい

 

その子が そんな風に

周りに 話をしていたのは、

あの地震から後のことを

忘れてしまいたい 気持ちと

それまでの 暮らしを

忘れたくない 気持ちとで

ごちゃ混ぜになっていたから

かもしれない

 

その子の本当の

気持ちを知ることなんて

できないけれど、

自分の中に あった

いろんな気持ちと混ざり合って

一人で 泣いた

 

 

・ ・ 

 

 

今日は 朝から雨でしたが、

さっき止んで、

雀の声が 聞こえてます

 

 

また あの可愛い鶯が

やってこないかなぁ。。

 

 

・ ・ ・ 

 

 

泣いた後は、

今日も 元気を出して

好きなことをやろう

 

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