夜の散歩道、
もうすぐ日本に帰れるね、とうれしそうに言う娘
3週間の滞在はちょっと長かったかな
軽くなったお財布と、丸くなった顔、
こまごまと買ったもの
空っぽのリュックサックに、ちょっとずつ荷物を詰める
帰国の日、台風の影響で成田で足止めになるかもしれない、と
夫から連絡が来る
台風に、猛暑
そのほかにもなかなかカコクな国だけれど、
帰れるね、と言う娘に、やっぱり、そうだね、と思う
日本にいれば、またどこか知らない国へ行きたいと思うのだけれど、
家に帰ればホッとして、力が抜ける
その感覚は、小さいころ母親に感じた気持ちと同じなのかな
来るとき、妹のお土産でいっぱいだったリュックサックは、
帰りもいろんなものでぎゅうぎゅうです
リュックサックみたいに、気持ちのすきまもいつだって、
別の何かに埋められる
3週間の出来事で、
私の話はなかなか終わらず、
途中から上の空で話を聞く夫の顔が目に浮かぶ